グリーンライン下北沢

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【イベントレポート】羽根木公園どんぐり探険会

      2015/03/16

グリーンライン下北沢どんぐりクラブ

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10月28日、グリーンライン下北沢どんぐりクラブのキックオフとなる「どんぐり探険会」を羽根木公園で開催しました。午前10時、プレーパーク前で集合しました。あいにくの雨模様でしたが、大勢の方々がお集まりくださいました! グリーンライン下北沢より開会のご挨拶。

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講師の矢ヶ崎朋樹さん。横浜にあるIGES-国際生態学センター(センター長は宮脇昭先生)の研究員です。大きなスケッチブックに貼り付けた資料を使ってご説明くださいます。まずは「このなかでどんぐり」はどれですか?とご質問。見事に正解したちびっ子がいました。どんぐりとはカシ類、ナラ類、シイ類、クヌギやアベマキの実を指します。クリは親戚です。でも今日はどんぐりだけでなく、ケヤキやモミジの実も探します。

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皆さん熱心に耳を傾けています。

 

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最初は丘の上の大きな木の下に移動しました。天然の傘の下は雨にも濡れません。この木はスダジイです。自然の中でのびのび大きくなったスダジイは、もこもこしたブロッコリーのような形をしています。東北南部が北限。スダジイの実はアクが少ないので、生でも食べられます。もちろん殻はむいてくださいね。木材は椎茸のホダ木などに使われ、暮らしに身近な木です。タンニンというポリフェノールの一種を豊富に含み、染色にも使われます。

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スダジイの実と他のどんぐりの違いは? 矢ヶ崎さんの資料で見分け方を教わります。スダジイはミノムシのような殻斗に包まれていて、熟すと殻斗が割れて落ちてきます。さあみんな、みつけられるかな? スダジイはドングリが熟すまでに1年半かかります。今熟しているドングリは去年の春に咲いた花からできたものです。ですので、今年花が咲いた枝先ではなくて、その一段低いところにできています。

 

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これが見せていただいたどんぐり図鑑。こんなにいろいろな種類があって、同じ種類の木でも形や大きさは親木によって微妙に違う場合もあります。

スダジイの葉や幹の特長も教えていただきました。葉の表面は濃い緑色でつやつやしていて、裏面は薄い金色っぽいのが特徴。幹は焦げ茶色で縦に沢山シワが入っています。でも若い木ではシワは少ないそうです。樹皮は細胞分裂してできた垢のようなものなので、歳月を反映するのですね。

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あいにくスダジイのどんぐりは盛りを過ぎていて、あまり落ちていません。でもちびっ子たちはさすが、スダジイやそれ以外の木の実も見つけてきました。BB弾拾いに夢中の子もいましたけどね。丸い小さな実はエノキかな?エノキの実は黒っぽい果肉に包まれていますが、これは鳥のおなかを通って果肉がとれて出てきたものかもしれません。

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次は坂を下りたところにあるシラカシの木の前に来ました。雨に濡れながらも、みんな一生懸命どんぐりを探してくれました。

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どんぐりを拾うときのポイントは、色つやが良くて、割れや虫食いがなくて、重みがあるものです。からからに乾いているようなものは芽が出ません。でもじつはこの日はシラカシの場合はまだ少し早くて、落ちているのは未熟な小さな実がほとんどでした。

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それでも熟して太ったどんぐりを見つけた子どもたち。とくにこのピンクのコートの女の子はどんぐり探しの名人でした。将来はどんぐり博士?

シラカシなどカシの仲間は殻斗(帽子)がしましまなのが特徴です。コナラなどナラ類は殻斗がウロコ状。クヌギはささくれだった殻斗に包まれています。南の国では、シイの殻斗がとげとげのところもあるそうです。

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シラカシの葉っぱは細長くて、縁にギザギザがあります。

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シラカシの「シラ」は「白い」という意味です。でもシラカシって何が白いのでしょう? それはじつは、木を切ってみないとわからないのでした。左下がシラカシの木材。左上の赤いのはアカガシです。木材の色から木の名前をつけるくらい、昔の人にとって木を暮らしに利用することが身近だったのですね。

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つぎはケヤキ、世田谷区の木です。世田谷区のあたりの自然植生には「シラカシ群集」と呼ばれる森があります。主要な樹種はシラカシですが、川に近い場所ではケヤキもよく混じり、大きく育ちます。ケヤキとシラカシが混ざったような植生は世田谷のふるさとの森の一つなのです。ケヤキは幹がすーっと伸びていて、大木の樹皮はウロコ状にはがれるのが特徴です。ケヤキと同じニレの仲間で、ケヤキによく似ているムクとエノキの樹皮はこういう風にははがれません。ケヤキも暮らしの材として活用されてきました。越前漆器の最高級素材はケヤキです。

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ここにケヤキの実が写っています。どこにあるかわかりますか?

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あんなに大きくなるケヤキの木の実ですから、どんぐりみたいな大きなものなのかと思ったら……。この葉っぱの付け根についている小さな粒のひとつひとつがケヤキの実なのです。

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枝先の小さな葉っぱとセットになって実を落とすのが、ケヤキの戦略です。葉っぱが羽の役目をして遠くまで実を散布するのです。落ちるところを観察すると、すーっと斜めに落ちていくもの、ジグザグを描きながら落ちていくもの、くるくると回りながらヘリコプターのように落ちていくものなど違いがあっておもしろいそうです。どんぐりの場合は重力でぽとんと落ち、それをネズミやリスなどが運んで土の中に蓄え、食べずに忘れられたものが発芽します。どんぐりは乾燥に弱く、踏み固められた道路やアスファルトの上に落ちたものはやがて死んでしまいます。適度にうるおった土の上や土中に行き着いたものだけが発芽できるのです。

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矢ヶ崎さんのお話はおもしろくて、子どもたちにも大人気。いつの間にか「はかせ~」と呼ばれて子どもたちに囲まれていました。もちろん本物の博士ですけどね。もっともっとお話をお聞きしたかったのですが、時間に限りがあるので、ポット苗作りに移ります。

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大きな東屋にビニールシートを広げてポット苗作りの準備です。植樹ボランティア仲間がポットに土を入れます。

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苗木づくりに適したどんぐりを見分けます。水を張った容器にどんぐりを入れ、水に浮かんでしまうものは良くないので、沈んだものだけを使います。浮かんでしまったどんぐりも、グリーンライン下北沢のイベントで工作に使いますから無駄にしませんよ。

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ポット苗の作り方の説明です。どんぐりはとがった方からまず根を出し、同じ場所から春頃に芽を出します。ですので、横向きに土の上にに置きます。そして土を軽くかぶせます。

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乾燥や寒さを防ぐためにお布団を掛けます。この日は細かく切ったワラを使いましたが、枯れ葉や枯れ草などでもかまいません。

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参加者もやってみます。どんぐりを横向きに土の上に置いて、土をかけ・・・・・・

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切りワラのお布団をかぶせ、何のどんぐりを蒔いたかわかるようにラベルをさします。

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水をたっぷりやってできあがり。

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みなさん思い思いにどんぐりをポットに蒔きました。

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できあがったポット苗をみなさんのおうちで育てていただきます。春に芽を出すのが楽しみですね。グリーンライン下北沢では小田急線が地下に入ったあとの地上にできる公園で、みんなが地元のどんぐりから育てた苗木を持ち寄って、植樹祭を開催することを、世田谷区に提案していきます。3年くらい先の植樹祭まで、皆さん大事に苗木を育ててくださいね♪

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最後は記念撮影。みなさんいい顔してますね~。グリーンライン下北沢どんぐりクラブでは、折々に緑に関するイベントを開催する予定ですので、また集まりましょうね♪

 

Text:関橋知己(グリーンライン下北沢 どんぐりクラブ)

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